たった一言なのに、
今までも何度も聞いたことのある言葉なのに、
その人に言われると
なぜか涙がでてくる。
そんな経験はないですか?
心を揺さぶる言葉
娘が鹿児島の学校に決めた一つの理由、
「大変だったね」
自己推薦の面接時に学長に言われた言葉。
このたった一言で
涙が滲んだ。
娘は感じたままをそのまま話しただけなのに
同じ言葉は何度も聞いていたのに
その人の言葉だけがなぜか心を揺さぶる。
「今までこんな感情にならなかった。
でも、学長に言われた時だけ
涙が出そうになって、自分でも不思議だった」と。
人は自分の話しをする時
傷の深さに気づかれないように
まるで気にしていないかのように
大して傷ついてないかのように
さらりと話すことがある。
傷ついた事実はあるけれど
その深さを自分では測れないから
「大したことない」にしたい。
自分の弱さが恥ずかしいからなのか
傷の深さを感じたくないのか
もっと強いと思っていたいのか
あきらめなのか
その本当の理由はわからないけれど
たぶん
娘も、自分の考えてきたことを
さらっと話したのだと思う。
その言葉に対して
学長は、娘の心の奥にあるものを
しっかり受け取ってくれた。
「大変だったね」
上からでも下からでもなく
慰めでも、同情でもなく
大きなもので包むような
それでいて、娘の持つ強さも
信じているような優しい言葉。
「言葉の重み」とは
何を言ったかではなく
何を伝えているか。
これがその人の持つ深み。
共感でなく、受容。
言葉の重みに繋がるもの
自分ばっかり大変だと思うなとか
俺だって、わたしだって頑張ってるとか
何同情されようとしてるんだとか
大したことないとか
気にするなとか
そんな、言葉を何度耳にしたことか。
内容によっては
この言葉で救われる事もあるかもしれない。
でも、本当に辛かった経験に
この言葉はあまりに軽すぎる。
相手のありのままを受け入れる。
これは
自分の弱さを受け入れている人にしかできない。
つまり、自分の弱さをどれだけ認めているかが
その人の強さに比例し
これが、言葉の重みに繋がっているのだと思う。
娘の話を聞いていて
私は、自分の弱さをどこまで受け入れられているかな。
今日はそんな事を考えた1日。
娘作↓