「ヤダヤダヤダ!!」
お父さんお母さんに手を引かれながら、大泣きしている子供。
「何がイヤなの!!!」
お母さんもつい声を荒げて、
子どもはさらに大泣き。
そんな光景見ていると、
必死にヤダを訴えている子供の姿がかわいくて「がんばれ〜」と応援したくなる。
子供にとって
このヤダヤダ期は、自己主張する事で、親が、どこまでなら、許してくれて、どこまでなら、許 してくれないのかを知る重要な時期なのだと思う。
そして、失敗しても「もう、ほんとにしかたないわね」と言いながら、頭を撫でられるというような経験が、人生において「許される」という感覚を育んでくれる。
そして、中高の頃にやってくる第2反抗期。
親に全てを頼っていた子供が、自立に向けて、親と距離を持ち始め、親の言うことを守らなかったり、無視したり、親とは違う人格を意識し始める。
これもとても重要な時期。
反抗期のない子供達
でも、この反抗期を経験できない子供達がいる。
いつも緊張感のある家だったり、親が忙しすぎて、子供と関わる時間がほとんどなかったり、
子供が親を心配し、母親、父親役を引き受ける逆転家族だったり、
どちらか一方の親が精神的な病を患っていたり、アルコール依存だったり、
そもそもどちらか、または両方の親が不在だったり、
そうなると、
その子は、家族の中で、幼い頃から一人前の責任を負わされ、許されるとか、甘えるとか、訴えるとか、そんな事を経験する機会もなく、自分の欲求よりも、その環境に順応する事にエネルギーを費やしてしまう。
そんな子供達は周りからみたら、真面目で、聞き分けのいい、自立している子供に見える。
歪みの出る場所
この子供達は、人のケアをする事には慣れているけれど、自分のケアをすることを知らない。
そんな人が、大きくなってから、なぜかうまくいかない場所がある。
会社なら上司との関係。または、プライベートなら、恋人や夫婦などのパートナーシップとの関係。
なぜなら、
上司もパートナーも、幼い頃の親子関係を再現する事が多いから。
最初はいい。
人のケアをする事には慣れているし、相手のして欲しい事を超能力者かと思えるくらい察するのもうまい。
「気がきくね〜」なんていわれ、役立てている事に嬉しさを覚えるかもしれない。
でもね、やってもやってもキリがないんだよ。
そして、相手に要求される前に自動反応で動いている事が多いから、その内、やる事が当たり前になって、なんだか、自分ばかりがんばっているように感じて、それでもやめるにやめられない。
だって、やめるという選択は、必要とされなくなる、そこにいられなくなるという感覚に直結しているから。
辛いの大元
「○を助けたい」
「○の役に立ちたい」
「○に褒められたい」
「○を幸せにしたい」
「○に愛されたい」
そんな想いがあるとしたら、
この○に入るのは全部「親」
目的は人それぞれだけど、
共通しているのは、家族の為に自分の事を後回しにしてきた人。
きっと、そのまま、人に喜ばれる事に充実感を覚え、過ごしていける人もいるのかもしれない。
でも、なんか辛い。
なんか虚しい。
なんか苦しい。
そんな思いがあるのなら、幼い頃に感じていた自分の本当の気持ちを、今の自分が理解してあげる必要がある。
辛かった。
悲しかった。
甘えたかった。
優しくして欲しかった。
羨ましかった。
悔しかった。
きっと、あなたは、小さい頃から、なんでも一人でできるように頑張ってきたよね。
だから、今となっては、できない振りもできなくて、人に聞かれれば、「自分で調べればわかるでしょ?」なんて思いながらも、一生懸命調べて最善策を考えてあげちゃう優しい人。
わかってくれる人
今のあなたに贈る言葉。
もう、いいんだよ。
頑張らなくてもいいんだよ。
小さかった子供の頃のあなたにも
本当によく頑張ってきたね。
寂しかったね。
でも、こんなこと人に言われても、
素直に聞けないよね。
そう、人はあなたの本当の辛さはわからない。
この幼い子が、本当にわかって欲しい相手は「大人になったあなた」。
だから、
自分自身の中で、
小さな子供に反抗期を体験させてあげること。
今のあなたが代わりに、悲しかった想いを口にする。
イヤダイヤダと言ってみる。
子供に還って泣いてみる。
「バカヤロウ大嫌いだ」と言ってみる。
自分の中にいるこの二人が和解してこそ、
知らず知らずに入っている身体の力も抜けていく。
でも、簡単にはいかないよ。
大人のあなたが一番の分からず屋だから。
それでも、生き辛さを感じているなら試してみる価値は大いにあると思う。
大人になってからの子供みたいな反抗期。
コツは、何かで頭に来た時、大人なフリはやめて言いたいこと言ってみる。
人前だと、問題ある時はこれ↓
最初は恥ずかしいけどね、結構スッキリするよ。
一度は体験してもいいよね。
子供の頃にできなかった反抗期。