父と娘の間にある心の葛藤

もし、私は父親に愛されていなかったと言う感覚があるのなら、その原因を自分の中に一生探し続け、

出会う男性に、この「愛されなかった」と言う欠乏感を埋めてほしいと願ってしまう。

人生の中で、「この人なら」と思う人が現れても、時と共に、物足りなさを感じ、また、次の欠乏感を埋めてくれる人を探し出す。

探しているものは、子供から親に求める無条件の愛だから、他の男性では埋めることなどできない。

この無意識の反復から抜け出すためには、自分と父親との関係をはっきり知る必要がある。

自分が何をしていたのかに気づければ、すばらしい人生の旅立ちとなる。

父と娘の6つのカタチ

▶︎父の不在・焦がれる娘
父から遺棄、拒否、疎遠、無視(無関心)といった見捨てられ感から、その理由を知ろうとする。自分に非があるとし受け入れてもらおうと必死になったり、パートナーなどに父親代理を求め続ける。

▶︎虐待する父・被害者の娘
身体的・精神的・性的な虐待などにあった娘は自分を被害者とみなし、やがて、ある時は被害者・またある時は救助者や迫害者の役割を演じるような人間関係を持つ。

▶︎甘やかす父・甘やかされた娘
娘の望むものは全て、またはそれ以上を与えて娘をペットのように扱う。娘は媚びたり癇癪を起すことで他人を言いなりにしようとする。内面的統制や自己解決能力が欠けている。

▶︎ピグマリオン父・付き人娘
指導者的父親が、娘を素晴らしい能力のある女性に仕立て上げ、自分の理想的な付き人にしようとする。娘は父にとって特別な存在であると感じながら成長し、今ある自分は全て父のお陰で父なしの自分は存在しないと思っている。

▶︎落ちぶれた父・救世主的娘
挫折した父を見ながら育ち、迷惑かけないよう生活し、最後は父親が困難に陥り、娘に助けを求めてくる。娘は自分の価値を認めてもらいたいがために現在の自分の生活を犠牲にしてでも父を助けようとする。

▶︎苦悩する父・怒る娘
独裁者・暴君的父親にうまく合わせながら生活し、影で不平不満を募らせ、父親に恨みを抱く。そして、父親が自分を必要としている時にわざと拒否したり、罰を与えることによって、父親の敵であり続けようとする。

娘の思いは、認められたい・愛されたい・愛したい

私たちにとって、たとえ家庭がいかに不健全であったとしても、自分の生れ育った家庭で学習したことが、常に最も心地よいと感じる。だから大人になってから、私たちがすでに知っている人間関係を選ぶのはごく自然なこと。

人と人が惹かれ合うのは、この【よく知っている】【馴染みがある】という感覚の作用。
【家族】の中で育まれた誤った概念は、気付かないかぎり大人になってもずっと採用しつづける。

パートナーと健全な関係性を気付きたいという思いがあるのなら
まずは、この父親との幻想から抜け出す。